ミラノ風ドリアは混ぜて食え

学生3年間続けたバイトが終わった。

大学一年の頃、前に地元でしていたスーパーのバイトを辞めて通学路の乗り換え駅である天王寺でバイトを探すことにした。(以前していたラ・ムーのバイト編はナルトファンブック闘の書に掲載)

だが一向にみつからず3つ、4つ落ちて俺は本当にダメな人間でバイトの一つすら受からないのだ、、、くそだ、、と思っていた時にサイゼリヤの募集を見つけて受けた。面接に行くと若めで顔も良い店長が面接をしてくれ、なぜサイゼが安いかや他のファミレスとの差別化の話をされた。そして、その日に採用と言われた。今までずっと落とされ続けた俺に一線の光が見えた。普通ならエリアマネージャーに一度話を通してから採用かを決めるらしいのだがあっさりその場で伝えられた。採用の理由は履歴書の名前の文字がでかかった、とのことだ。たまたまでかく書いた名前が店長の名前をでかく書くやつは自信があるという謎理論に引っかかり採用された。

そして晴れて俺はバイト人(ばいとんちゅ)となった。だがしかしこのときは、サイゼリヤのホワイトソースの沼に入ったことは気づいていなかった。

 

クソみたいなこともあったし色んな客もいた。

パスタをうどんに変えろと言うおっさん。どこをどうと育ってきたらパスタをうどんにできると思ったんや、便所でラップやってろ、帰れ。子供を野放しにしてお茶をしばくヤンママ集団。サイゼリヤの象徴とも言えるヤンママだが子供を野放しにすることで店内が小学校の学級崩壊ぐらいぐちゃぐちゃになる。全てを諦めて、先生ならもう職員室に帰ってコーヒーを飲んでいる。This one中国人。まじで強え勝てねえ。メニューを指差してThis oneをありえない速さで連呼する。R指定と戦った呂布カルマR指定のライムの速さと凄さにについていけない気持ちがわかった。

全メニュー注文する大学生。別にええけど許さん。

絶対全員ほいそつやろ。とまぁ数えるとキリがないほど色んな客がいたが1番うざいのはラストギリギリで店に入ってくるやつ。誰がアツアツのミラノ風ドリア3分でくえるねん、しばくぞ。

「間に合ったー」やないラスト30分前からもう店は閉まってんねん、くそが。

 

働いて2年になる頃に店長が移店になり北心斎橋に行くことになった。そして天王寺で一緒に働いていたクルーも一緒に北心斎橋に来ないかということで何人かのクルーも北心斎橋に移ることになった。もちろん、50年に1人の有望なクルーの俺にも声がかかった。しかし、北心斎橋は実家からはいきにくく、苦渋の決断で行くことを断った。しかし、同期の大半やぼちぼち喋る年下の子などはみんな店長について行った。1人店に取り残された俺は心を殺して働き続けた。メリー号を置いていくとルフィが決断した時にウソップが反対して喧嘩になり勝てるわけもなくボコボコにされ結局ルフィ達にも置いて行かれたウソップのそれだ。(原作ではウソップは置いて行かれない、俺がウソップじゃないばっかりに)

 

 

そして、ついこの前サイゼリヤのバイトを辞めた。

3年強働いたにも関わらず、終わってみれば同期も仲のいいバイトの友達も誰1人おらず、店に残ったのは実の弟だけとなった。弟が入った経緯はめんどくさいのでかかないが、控えめに言って死ぬほどきしょかった。

 

周りのバイトをしている友達はみんな辞める時に何かプレゼントをもらったり、後輩が床をどつきながら悲しむが俺がもらったのは社員とパートのママさん達からの寄せ書きだけだった。

だめだ、涙で文字が書けなくなったのでもうこの辺でやめよう。

 

俺の血となり肉となった、

ミラノ風ドリア、ペペロンチーノ、スープ入り塩味ボンゴレ、辛味チキン、ハンバーグステーキ、マイカのパプリカソース、ポップコーンシュリンプ、若鶏のディアボラ風、小エビのサラダ、コーンクリームスープ、シーフードパエリア、ほうれん草のグラタン、ほうれん草のソテー、アイスのせシナモンフォッカチオ、パンチェッタのピザ、チキンとブロッコリーのサラダ、、、、

ありがとう。さようなら。

 

 

 

 

KALMA/これでいいんだ